ドラッグストアで生理用品が販売されている場所の近くに、デリケートゾーン専用の石けんが販売されているのを見たことはないでしょうか。デリケートゾーンソープは、女性ならではの繊細な場所の健康を維持するための商品です。
しかし、「デリケートゾーン用ソープって本当に必要?」と疑問に思う方は多いでしょう。本記事では、デリケートゾーンソープの必要性や正しい使い方をわかりやすく解説します。
デリケートゾーンソープが必要な理由
女性のデリケートゾーンは細かく分かれており、膣周辺だけではなく尿道や肛門も清潔に保つべき部位です1)。女性の膣内には善玉菌が存在し、膣内を弱酸性に保つことで雑菌の増殖を防いでいます2)。しかし、アルカリ性の一般石けんで洗うと善玉菌のバリアが崩れ、雑菌が増殖する可能性があります。一般的なデリケートゾーンソープは弱酸性に調整されているため、デリケートゾーンソープを使うとかゆみやにおい、腟の免疫力低下の予防につながります3)。
また、小陰唇のひだに汗や月経血、おりもの、尿などが残りやすく、放置すると恥垢(ちこう)となってにおいやかゆみを引き起こすケースが珍しくありません3)4)。恥垢が溜まると細菌感染や悪臭のリスクが高まります。水洗いや石けんで洗えば問題ないと思う方もいるかもしれませんが、水洗いのみでは皮膚が乾燥してかゆみにつながりやすいです3)。実際、英国産婦人科学会では、デリケートゾーンの洗浄には石けんの代わりになる低刺激な洗浄剤の使用を推奨しています3)。
デリケートゾーンソープは、繊細で細菌が増殖しやすい場所を守りながら、汚れだけを落とすために必要な専用の石けんだと覚えておきましょう。
デリケートゾーンソープの使い方や使用頻度
デリケートゾーンソープを使う際はボディタオルやブラシなどを使わず、清潔な手で優しく泡立てるのがポイントです。国際的なガイドラインでは、外陰部の洗浄は1日1回、前から後ろに向かって優しく洗うことが推奨されています3)4)。前から後ろに向かって洗うのは、肛門の細菌を尿道口に運ばないようにするためです。膣内は自浄作用があるため、内部まで洗う必要はありません1)。
デリケートゾーンの洗浄は、基本は入浴時に1日1回の優しい洗浄で十分です。過度な洗い過ぎは常在菌と皮脂膜を奪いすぎ、かえってトラブルを招く可能性があります1)3)。生理中や汗をかいた後などは1日に2回洗っても良いですが、3回以上洗うのは避けてください1)。
洗浄時は38度程度のぬるま湯での洗浄を意識し、洗った後は清潔なタオルでこすらないように拭き取りましょう4)。
デリケートゾーンを洗う際のポイント
デリケートゾーンを洗う際は、優しく洗うことが大切です。デリケートゾーン周辺の皮膚や粘膜は薄く敏感な場所であるため、強くこすると傷つきやすい傾向にあります1)。加えて、石けん成分が残ると炎症や細菌感染の原因につながりかねません。優しく洗うだけではなく、きちんとデリケートゾーンを洗い流すようにしましょう3)。
また、排便後や排尿後は前から後ろに拭く習慣を身につけ、温水洗浄便座の使用は控えめにすることも大切です2)。
まとめ
デリケートゾーンソープは、膣周辺特有の弱酸性維持を意識して作られており、適切に使用すればにおいやかゆみ、腟内の免疫力低下の予防に効果的です。使用する際は1日1回を目安にし、優しく洗うことが重要です。
まだデリケートゾーンソープを使っていない方は、今後の健康で快適な生活のためにお試しで使用してみませんか。
監修

宮本亜希子 先生
BIANCA CLINIC 女性医療クリニックLUNA スワンクリニック銀座
参考文献
1)Ying Chen, Elizabeth Bruning, Joseph Rubino1 and Scott E Eder. “Maintaining vulvar, vaginal and perineal health: Clinical considerations” . Biocodex Microbiota Institute .
https://www.biocodexmicrobiotainstitute.com/en/female-anatomy-microbiotas-and-intimate-hygiene , (参照 2025-07-09).
2)東邦大学医療センター大森病院 泌尿器科 . “尿路感染症・間質性膀胱炎” . 東邦大学医療センター大森病院 .
https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/urology/patient/symptom/cystitis.html , (参照 2025-07-09).
3)Chen Y, Bruning E, Rubino J, Eder SE . Role of female intimate hygiene in vulvovaginal health: Global hygiene practices and product usage . Women’s Health . 2017 , 13 , 3 , p.58-67 .
4)Microbiota institute . Female anatomy, microbiotas and intimate hygiene . Biocodex Microbiota Institute . 2025-06-03 .
https://www.biocodexmicrobiotainstitute.com/en/female-anatomy-microbiotas-and-intimate-hygiene , (参照 2025-07-09).
執筆
薬機法&医療広告ガイドライン対応ライター 芹澤美咲さん